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2020年という時

グローバリゼーション自由に貿易をしてフェアトレードを掲げ世界のみんなで豊かさをシェアーしようという素敵な考え方で進んできた文明はIT技術の革新がそれに重なり一方では所得格差の拡大を生み出したものの貧困飢餓を減少させた。

それがこの2年トランプ大統領を選んだアメリカ民衆の苦悩とともに自国第一主義が始まりにそれよって世界はエゴがぶつかり合う我々の世の中に変貌しつつあります。

そのエゴのぶつかりの一端でもあるこの年明けの中東情勢のリスク。

それを嫌い世界の株価も下落。

日経の年初には“逆境の資本主義”というコラム。

資本を集め人を雇い経済が拡大すれば社会全体が豊かになる、その成長の方程式がデジタル化やグローバル化で変質、経済成長とともに格差の拡大・環境破壊などの問題が噴出、この逆境の向こうにどのような未来を描けば良いのだろう?

この数年の世界動向をレポートするニュースは米国事情をレポートする。2014年先進国の大量生産・製造業雇用はピークを迎えその後は減少する一方、豊かさの象徴であった大量生産大量消費は環境問題と重なり社会悪となった。

そして今やその影響による気候変動によって世界中で災害が多発する。

大量生産製造業の雇用で作り出された豊かな中間層が職を無くし貧困化に向かう、この職を無くすかもしれない不安を抱えた人たち(移民排斥トランプ応援団)はこれからどこに向かうのかその生活保障をアメリカ政府は行えるのか?

シリコンバレーでさえ住宅費が値上がりグーグルに勤めてはいても一般住居の賃料を払えないか払いたくないかそのような人たちが22万円ほどのキャンピングカーを購入し路上を住居として暮らし始めているらしい。

経済のデジタル化で富は知識や情報データを操るクリエイターに集まる。クリエイティブではない事務労働のほとんどはパソコンやAIにとって変わりつつあり、ここでもそれらの人々の職が失われていく。

ロボットが単純肉体労働者の職を奪いはじめ、ここでも職は失われる。株主第一主義から従業員や地域社会へ配慮した経営への転換が始まりつつあるが、その一方で何に投資すれば良いのか資本家や大企業の経営者にも先が見えない。

投資家、資本家は情報サービスを革新させる一攫千金を生み出すかもしれないスタートアップ起業家に投資をバラまくしかない。

そのような2020年の幕開け・・・それに加えて気候変動による自然災害がこれから多発する。地震も日本列島を頻繁におそいはじめる。今この時はまさに人類にとっても文明にとっても逆境時代である。

それをポジティブに捉えるなら、今私達文明はこれからもっと素晴らしい文明の新たなステージの幕開けに向けたその為の試練を今体験させて頂いている、そのような事もなければ今を変革し明日に向かう意志も行動も起こす事は無く茹でカエルのように思考停止を行い知らぬ間に茹で上り命を落とすしかない。

順風は凶器、逆境こそ良薬なのであります。

その行動指針として策定された国際連合の"SDGs Sustainable Development Goals"この指針が私達普通の人間にとって当たり前に共有できる価値観となっていくこと、事業活動の行動指針となる事、生活の行動指針となる事が必要です。

が一方その行動の実現の為に私達はその環境を構築実践できる強力なトップリーダーを必要としています。まさにそのリーダーの選出にこれからの世の中がかかっていると言う事です。

その本物のリーダーと言える人物の一人、創業者で何兆円もの社会貢献事業を生み出した京セラの名誉会長稲盛和夫さんから教えられた考え方をここで紹介します。それは「宇宙の意志と調和する心」と言うお話です。

この宇宙は全てのもの生物も無生物をも進化発展成長させていくエネルギーに満ち満ちている。これは宇宙の意志というべきものです。

その進化発展成長のエネルギーをキリストは愛と表現し、お釈迦様は慈悲と表現した。その進化発展成長を司る宇宙のエネルギーに唯一つ反逆するもの、それがエゴになる。

そのエゴは自らを破滅に追い込みやがては世界を破滅に追い込ませていく。世界が必要としているのは愛と誠と調和の心であり意志なのです。

愛とは他人の喜びを自分の喜びとし、誠とは世のため人の為になる事を思い、調和とは自分だけでなくまわりの人々みんなが常に幸せに生きる事を願う心です。

そんな理想主義的な事は現実的には無意味と考える人も沢山いらっしゃると思います。しかし自分のまわりをよく観察して考えてみて下さい。

自分さえ良ければ良いと言うような人が幸せな人生をおくっていますか?

自分の為に必死で努力し頑張って権力を手にした、そして一時は人も羨むような成功を手にしても、嘘ごまかしてでも手に入れたものは離すまい我がさえよけりゃ良いという判断で人生を送る人の余生の結末は寂しいものになるサンプルを多く見かけます。

それらの人に共通しているのは周りの人の事は後回し、先ずは我が生き残る自分さえよければ良いというトランプ流自国第一主義と共通する考え方です。

森友・加計問題、最近では日本郵政、福井原発関電問題、国営カジノのIR 利権金権問題、そんな中にこのタイプの官僚や政治家、経営者が多く見うけられますね。

人間として正しく美しい事より得をとりましょうと生きている人たちです。さぁ多くの人から人で無しのレッテルを貼られ指をさされこの後どのような人生を送られるのでしょうか。

人生を世界を長い目で見ればちゃんとその心から現れ出る現象エゴは破滅に向かうその事が寸分狂う事無くその結果となっていきます。

ましてやトップリーダーは国家や人類の世界の未来を左右してしまうような重大なポジションにあります。

私達みんながそのような考え方で世界を見て正しい判断が出来るようになる事とそれに基づいた行動を起こす事こそ大切な事ではないでしょうか。

改めて年初のニュースを見るにつけ、そのような思いに沸き立ってしまいます。

2020-01-07 ©Ichiro Haba
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