失敗の商品開発

失敗の商品開発 その5

商品開発を進める上でもう一つ大切な視点。

それはタイミングです。

この見計らいを間違うと大きな損失を生み出します。そのタイミングは旬と言う言葉に置き換えればわかりやすいと思います。

旬を見極めそこに新製品も投入する事が出来ればスムーズなスタートダッシュが可能です。

これとは逆によく有る失敗のパターンは市場でブームになって売れている旬の状況、それに乗っかかろうと開発を進めそうして開発して生まれた自分たちの製品を売り出した頃にはブームが去り、結局売れなくなった在庫が不良在庫となり大きな損失を生むようなケースです。

ブームというのは言い換えればそれは膨張したバブルの状況を言い表しているのです。商品が魅力的なものであってもブームの旬を過ぎればそれはもはや無用のものと成り下がります。

市場がパンパンに膨らんだ状況がブームである事が理解できれば、その後その膨張は収縮の一途をたどります、そうなればそのタイミングに乗る事は命取りになります。

また季節商品と言われるモノの存在も一挙にその間需要は上がるもののそれを過ぎれば収縮の一途をたどる性格の所在ですからその投入タイミングとその販売ボリュームそして引き上げのタイミングを見極める事が出来なければ大きな痛手を被ります。

また季節商材ではなくとも市場環境によってはその製品の販売ピークの時期は微妙に環境条件によって変化しています。

例えばランドセル、この製品の販売は一般で考えれば入学の需要がピークとなる時期、それは入学前の時期と考えられる事ですが実はその受注のピークはその前年のゴールデンウィークの5月や8月の盆帰省のタイミングにあります。

それは祖父祖母からお孫さんへのお祝いとして購入してあげられる帰省のタイミングに大きな需要の機会が訪れるという事です。

そのタイミングに商品が用意できていなければそれは機会損失を生みタイミングを逸する事になったりします。そのようにタイミングを見極めれない事で失敗する商品開発も多く存在しています。

2019-05-17 ©Ichiro Haba
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