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売れば売るほど市場は無くなる

購入して使っている人はそれが痛むか破損するか何年か先まで買い替えないですよね。そして市場のお客さんの数はそんなに急激な変化はなく一定していますから、売れば売るほどに市場は無くなる訳です。

耐久消費財において、この当たり前と言えば当たり前の事をマーケティングの導入段階において意識する事は少ない。マーケティングと言えば売りだす事ばかりを考えますが売ったその後の展開ステップがどうなるかを想定した計画化まではなかなか組み立てる事はないでしょうね。

パリのモードのように流通したものを半年で陳腐化させて次から次と新しい市場を生み出す装置ができればその壁を越えることも可能ですし、クルマはモデルサイクルを設定し買い替え代替需要を創出します。

プロダクトライフサイクル論として学校で学んできた導入・成長・安定・衰退。今自分たちの製品がどのステージにあるのかを認識し、そのデータを基に生産計画、調達計画を立てる。

そのステージステージで適切なマーケティング活動を企画展開する。耐久消費財以外の消耗品においてもこのライフサイクルカーブは必ず放物線を描く事になります。これは人の人生にも当てはまりますよね。

スーパースターや大量発生するバッタように人生の成長成功カーブが急激な上昇を描くほど下降カーブも急降下になる。

これは先日ブログに書いたブームに乗るなって事と関連します。

このライフサイクルカーブを逆手にとって事業としてのしなやかな成長を実現している企業も有ります。いくら売れるからといっても供給を増やさないタイムレスな製品を開発する企業。

しかし中にはその振れ幅が大きいから人生も面白いと考えられる方もいらっしゃると思います。そんな多様な百花繚乱だから世界もまた面白い。諸行無常・・・

2017-09-22 ©Ichiro Haba
シンプルに美しく暮らす