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環境決定論・絶対肯定思考

環境決定論というフリードリヒ・ラッセルというドイツの地理学者さんが唱えた理論をご存知でしょうか。人間活動は自然によって決定づけられ地域文化が生まれるという地理学の概念。

環境という因子が作用してその結果としての文化が生まれるという因果関係を解いた考え方です。人間にフォーカスすれば環境が人を作るという論理です。そんな論理で生徒をPR募集する学校も多くあります。言い換えれば仏教ではそれを他力本願と言います。

またその論理が全てに当てはまるとすれば一定の環境が作用すればその結果として生まれるものは全て同じ様相を成すとなるという論理です。

しかし現実はそうでは有りません、東京大学を出たから素晴らしい人生が待っているかという全てがその結果を迎えるとは限りません。

頭脳明晰で官僚になって世もうらやむような人生を送られているような方が自己中心的な判断の結果、最近では森友問題、佐川財務局長のように寂しく人生を終わる人も多く見受けられます。

確かに厳しい環境に暮らす人間たちは暖かく穏やかな地域に暮らす人よりも強固な意志を持ち攻撃性の高い性格が育まれてきたとする学説もあり、ヨーロッパ中世のゲルマン民族やアジア系遊牧騎馬民族が南下して覇権を成したという歴史もあります。

ではその論理に準ずれば私達はある環境を手に入れれば誰もが成功者にもなるし手に入れる事が出来なければ脱落者にもなるという事になります。

この環境決定論的考え方に支配された若者が多くいます。良い大学に入れば成功者になれる確立が高いから大学を決めるという進路の決定です。それはそれで確率論として成立する一面もあるので否定するものではありませんが学歴があなたの人生を決定づける訳ではありません。

あなたがあなたらしく楽しいと思える事、そもそもその自分の思いやエネルギーが人生を創造し色鮮やかにしていく根本であります。

他方では年を喰った自分の不幸を今自分がここにあるのは今までの環境が良くなかったからと愚痴をこぼし他のものの所為にする人もいますがそうではありません。

あなたが今ここにあるのはあなた自身の全ての判断の結果であるのにそれを環境の所為にしてしまう。その考えを持つタイプの人は、ずうっとそこで人生の足踏みを続ける事になります。

この世に言うに環境決定論という考え方に支配される事で自分の人生は寂しいものになると言うことを頭の隅におき、そもそもの自分の根源に向き合う事が大切で決して他人の所為に環境の所為にしてはいけないのだと考えるべきです。

そしてどのような環境にあってもその事を善しとし前向きに肯定的に捉えられるなら、そこから人生は好転します。

環境決定論の思考を捨て自分の身に起こるすべての事は良かれしという絶対肯定思考で正しい考え正しく行なえるよう自身をコントロールしてまいりたいものです。

2019-02-05 ©Ichiro Haba
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