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夢で終わるか海外販路開拓 Vol.4

さぁパリのメゾン・エ・オブジェの3回目の出展で世界が認めたヨーロッパやニューヨークのブティックやストアーに自社製品が並べられた事でその海外出展、販路開拓はブランディング上、大きな成果を生む事につながったとレポートさせていただきましたが、実はそれを実現してこれた要因は出展だけではなく他にも有ります。

それは受注と在庫とその管理、デリバリー、売掛け金回収の管理体制と人材をヨーロッパで確保出来た事に他なりません。

ヨーロッパの出展ブースで新規顧客に巡り会えるわけですが、それらのお客様に提供できる値段を提示し納入のタイミングを約束できなければ当然受注を受けるまでには至りません。

お客様の必要な時に必要な品物を必要なだけ望まれる価格で提供できなければ当然取引は成立しません。そのタイミングや自分たちも儲かりお客様にも喜んでお買い上げいただける値決めを実現させる必要があるわけです。

この事を準備できなければ名実共に成果を実現する事は不可能です。受注はもらったけれども日本から空輸便で送る、当然価格はあわず受注も不可能です。

実際のところ商売としてのクロージングが出来なくても海外で評判が良かったよ!というだけの自己満足で海外への投資も販路開拓もそれ以上には発展せず終わりを告げる事になります。

よく有る話が海外の展示会に出展して自分たちの商品がどのように評価されるか、テストマーケティングをするという話であります。海外に挑戦する事自体その経験は確かに日本へ持ち帰っての話のネタにはなります。

でもそれがその後に継続的に持続されていくかというとほとんどのケース、在庫・倉庫デリバリー、売掛け回収の仕組みと管理体制に人材を用意できない限りそれ以上に発展する事はありません。

何よりも一番の課題は人の問題です。海外での経営管理を任せうる人材を育てて送り込むか現地でその信頼に値する人との関係が持てるか作れるかその人材を管理する仕組みを用意できるかという事に尽きます。

在庫を現地で用意できたとしてもその業務を任せた人に魔が差し在庫を横流しそのお金を我が懐に納める事も管理体制仕組みが整わない状況下では十分起こりうる事です。

イデアコの場合、その為に3段階のステップを踏んで進めていきました。先ずはジェトロさんにお世話になり共同出展によって潜在顧客の発見という1stステップ。

2ndステップは自社投資によって単独ブースによる出展、この段階ではヨーロッパに在庫を整え値決めを行い受発注物流倉庫を管理してもらえるパートナーを発掘任命し業務委託を行う。

そして今や3rdステップ、業務委託を行ってきたパートナーに専属販売代理店として現地法人を立ち上げていただいて現地のリスクでさらなる発展的な事業にチャレンジしてもらうというステップに現在は移行しイデアコの場合、海外販売を持続的に継続させています。

これによってブランディングと売上という名実共に持続的な発展系をマネージメントしています。それによって海外へのチャレンジは夢で終わる事無く実質的な成果をもたらす事が出来ました。

2019-03-26 ©Ichiro Haba
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