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co-working?

WeWorkというコワーキング事業が振るわない。何故か?

現代の仕事のスタイルはパソコン一台とスマホがあればどこでも仕事が出来る時代のニーズが生んだ一つの賃貸業のビジネスモデルではあると思います。

ただその中味を見てみると若者にコマ切り賃貸で仕事場を提供しスタートアップという夢の言葉の提供によって収益化する賃貸業のサブスクビジネスなので、そこを賃貸する人たちにとってその場だから特別な価値が生みだせるかという可能性は実際の所は極めて低いように思います。

インパクトを生む仕事に取り組むすべての人にインスピレーションを与えるスペースをと謳い立ち上がったスペースではありますが、その場に存在する自然発生的なエネルギーや集まる人たちにとっての共通の目的と意義をともなうビジョンがそこに存在するわけではなく、ただ実際は小間切れの賃貸スペースが提供されるだけのビジネスモデルになってしまっているのではないでしょうか。

既にアイデアがあってその実行の為に仲間と打ち合わせを行うスペースを持ちたい人たちにとってコワークのスペースは経費削減や会計管理的にも好都合かもしれません。

唯そのような個人や集団はごく一部の人たちに限られています。

モルタル時代からよくあるような仕掛けられた異業種交流会の場のように、そこに参加する人達にしても僕は・私はそこに行けば何か得となるような情報や人との出逢いがあるかもしれないと他力本願的にそれを目当てに所場代を支払い、どこかに都合の良い話は転がってはいないかと求めてまわる参加者の光景も目に浮かびます。

あるいはどうして稼いだら良いものかといった会話や雑談に時間をつぶしているだけの現実に気付きやがてはその場から離れていく結末が落ちではないか。

そのような空虚な場を売る事業に発展的な可能性が無いようにコワーキングスペースと呼ばれる事業に感じてしまうのは僕だけでしょうか。

そもそも本来のコワーキングスペースの存在意義・目的は社会に新しい価値を創造できる本物の人を育てる学びの場を提供すること、すなわち実業社会の大人となる為の基本要素を身につけてもらう事と事業支援をコーディネイトする事であると考えます。

そうする中で生まれる参加者の交流の中に偶発的な刺激が相乗し場のエネルギーが高まる、そこからcoworkと呼ばれる仕事を生み出せる可能性が実現していけると僕は考えます。

2019-12-12 ©Ichiro Haba
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