新生活様式がもたらすもの

新生活様式がもたらすもの stage6

前回のブログ寄稿のテーマはグローバル経済成長至上主義がもたらした環境破壊と格差社会。コロナはその姿の見える化を促進しているという視点です。

いったい何のための誰のための経済成長なのか?本当にその成長は人類社会にとって必要なコトなのか?

社会の進化発展成長は世のため人のため地球に存在するあらゆる生命をつないでいくためにあるべきもので、加速される現代の絶滅危惧種の拡大が果たして社会の進化発展成長に向かっているのだろうか。コロナで多くの命が奪われる中その大半の人々は貧困低所得層の人達であると言う事実も又その事を考えさせられずにはおれません。

今回のコロナがもたらした私達人類への試練の意味の本質はこの事にあるのではないでしょうか。ハーバード大学のマイケル・サンデル教授の正義ジャスティスや市場主義の限界という講義での問答が思い起こされます。

遭難した男達が生き延びるために少年を殺して食べた。その行為は道徳的に許されるのか?という有名な学生達とのやり取りがありますが、まさにこの現代はこの事に類する矛盾と真剣に向き合い解決策を模索する待ったなしの今という時ではないかと思います。遭難した男を経済と考えれば、弱者の少年は命という見方が出来ます。

世界中で我さえ良ければ良いという考え方が拡がる中、米国のポリスによる人種差別殺人、コロナが重なり各地でデモが拡がり世界中に人達がその問題に意識を向けはじめています。人種差別はイコール格差社会問題である訳です。

今回のコロナは人類の試練であるとともに地球社会の改革のために用意された試練でもあるかもしれません。JINという幕末へタイムスリップするというドラマが最近NETFLIXで話題になっています。「神は乗り超えることの出来ない試練は与えない」という事を信じ自分たちを鼓舞し試練に向かい勇気を持って前に向いて進んでいく。

これから私達は身直な所から地球人類の命をつなぐという事が経済より優先されるという思考で持ってあらゆる事を判断し身直な所から創意工夫を進めていきたい、そう考えています。

2020-07-03 ©Ichiro Haba
シンプルに美しく暮らす