新生活様式がもたらすもの

新生活様式がもたらすもの stage12

豊かさの革新

コロナ終息後の世界がどうなるか。誰しもコロナ以前の状況には戻らない、世界経済の収縮は避けられないし自分たちは身近にそう感じ始めています。

社会のデジタル化の進展が生活の仕方に変革をもたらすとともに、コロナを乗り切るために政府は多額の借金をしてマスクの配布やGoToキャンペーン生活支援金の配布など経済を回すことに注力しています。

今をしのぐために必要な資金を多額の借金によって賄う、収束ののち私たちはその多額の借金を皆で返済を進めていく事になります。そのことで私たちの可処分所得は大幅に減少することは避けて通れず支出を抑え生活を切り詰めていく事に迫られます。

じゃどんなふうに生活を切り詰め経済を回していくのか、その知恵が私たちに必要になります。収入を確保するとともになるだけ支出を抑えるという生活のダウンサイジングが余儀なくされます。借金の返済多額な税金の支出によって個人消費は減少しマーケットは縮小します。多くの収入を確保できる富裕層にはそのことはさほど厳しいことではないかもしれないが一般庶民にとってこれから本当に厳しい時代になっていく。

このネガティブな世界をいかに明るく楽しく豊かな世界に仕立て上げていく事ができるか私たちに課せられたテーマになります。私たちの欲望は尽きることなく肥大化する。それがまた社会の発展進化成長の原動力となってきたのも事実です。この欲望が満たされた状態にあって私たちは豊かさを実感します。

マハトマ・ガンジーさんはこんなことを言われました。

「地球は全ての人の必要を満たすには十分大きい。
しかし一部の人の果てしない欲望を満たすには小さすぎる」

私たちは今この一部の人に皆がなりつつあるということかもしれません。このコロナの試練それによって導かれようとしている教訓は豊かさの変革その哲学を社会全体が持つことを促しているのかもしれません。

それを禁欲といえばそれはつらいものになりますが「礼節」という風に捉えることができたならそれによって拡がる世界は全て善かれし感謝に満ちた感動的で美しい世界となります。

「礼節」をもって支えあう豊かな社会へそのようなビジョンを持てることを私たちに課せられたこの試練は迫っているのではないでしょうか。

2020-07-31 ©Ichiro Haba
シンプルに美しく暮らす