コロナ禍での気付き

コロナ後の世界 2

あまりにも国民から評判の悪かったアベノマスクが野党からその調達先の情報開示を迫られると466億から90億に調達コストが減額されたとの報道。その調達コストの70%を占めていた企業の情報は開示されず隠蔽され闇の中にある。

国民の命や財産を預かる政府が十分な情報開示も行わない、広報される数字も言う事も二転三転させても、朝令暮改なんて政治世界では当たり前だよとポーカーフェイスを決める官房大臣は平気なお顔でいらっしゃる。

そんなリーダーを信じられない国民はどこに向かうのだろう???

その調達コストが誰からも突っ込まれず実施されればその差額の376億円の税金はどこかの誰かに仕向けられるタックスマネーロンダリングの実現となるのでしょうか?

マネージメントに携わる者ならたいがい誰が聞いてもそのような計画が裏に隠れていたのではないかと思わせてしまうほどの事であります。

これが国民の命に関わる一大事コロナ感染渦中にある国家運営の現実である。まるで国家スキャンダルのノンフィクション映画を見ているようだ…

そんな風にずさんにも税金を投入できる予算づくりが簡単に打ち出せるのならコロナ感染者検査体制の拡充や医療現場で困っている人達の支援策に先手を打ってどんどん税金をなるだけ早く投入して欲しいと思います。

良識のある人達は皆さんこんな風に考えられておられるのではないでしょうか。

このコロナの危機的状況にある中で何か今まで潜在化していたものが顕在化しその実態が次々と見える化しつつあるように思います。

コロナ後の世界、そこで一番革新を迎えなければならないデザインは忖度という言葉のオブラートに思考停止させられた社会システムです。

忖度…とても聞こえの良い言葉です。上役・上司・上長に心配る事、慮ることは確かにどのような組織にもあります。

それはお世話になった方の恩に報いるという美しい行為、お心配りも存在するでしょう、それはそれで人間関係という事で理解はできます。

しかしながら公僕であるべき官僚の忖度は罪です。森友問題で注目された財務局の佐川氏のように財務省長官という人をも羨むような素晴らしいポストと生涯の名誉を世に憚り乍らも堂々と手に入れる事が出来たのです。

これはもはや忖度とか言う代物ではなく人事権を行使できる者のなせる見返りの利益供与以外のなにものでもないと思われます。

この忖度それは一方では自殺せざるを得ないような人を生み出してしまうのです。

さぁこれからの時代は嘘ごまかしてでも利得を得るか、損をしてでも人として正しく美しい道の選択を行うのか、そのどちらに向かうべきか私達は今その分水嶺に立たされているように思います。

現在のコロナ経済対策も「Too little , Too Late, Too fake 」とおっしゃっている大学の研究員の方もおられますが、これからやってくる経済的なダメージは企業の倒産、失業者の増加、治安の悪化とつながりこの安全な日本にも社会不安が増大していく可能性が十分あります。

この正念場に対し私達がどのように向かい合い将来の人類社会の理想と夢に向かっていかにして進んでいくべきかをその知性・知見・知恵を手に入れることが益々重要さを増し、哲学や理念の重要性をしっかり認識する中で監視社会のテクノロジーや強欲・権力に振り回される事のない市民社会をクリエイトする時代に向かっていかねばならない、そう思います。

2020-04-28 ©Ichiro Haba
シンプルに美しく暮らす