コロナ禍での気付き

コロナ後の世界 3

コロナ後の世界で一番の関心事はやはり経済の回復と私達の生活の行方でしょう。

リーマンショック以来とか第一次世界大戦前の大恐慌時代に匹敵するようなことが起こってしまうだとか色々言われていますが経済の回復ついては大変楽観的に考えています。

私たちは今外へ飛び出したいのに飛び出せず遊びたいのに遊べず働きたいのに働けず、この状況から解放された時その欲求とともに消費経済の針も大きく揺れ戻り短期の内に確実に回復に向かう事に間違いありません。

ただしコロナ2波3波感染が起こり緊急事態の長期化により、またそこから経済がスローダウンする可能性も危惧されています。 

これからの一番大きな課題は借金に借金を重ねた国家の財政問題。今の非常事態を乗りこえるためは止む負えないものの、今回のコロナ問題とは関係なく先進国は多く少子高齢化に向かい市場が縮小していく状況は避けて通れません。

そんな現実を今回私達はこのコロナで収縮する経済の状況の中で、その厳しい現実を突きつけられたとも考える事が出来ます。

今回のこのコロナ感染下の社会や暮らしの中で今まで見えてこなかった課題も見えてきました。経済の収縮によって大きなダメージを受ける中小零細企業とそこで働く人達の生計問題と犯罪の増加問題です。

それらの問題を解決できる新たな雇用を創出する事が今後の収縮経済の最大の社会課題でありその事に向き合う事イコール新しい仕事を興していく事、生活のし方を変革する事、暮らしの知恵その文化を創造するチャンスが巡ってきていると考えても良いと思います。

まさに向かうべき方向は地方分権地産地消でありコンパクトシティを創造しサスティナブルな自然共生社会にシフトする事。

持つものはミニマリスト必要最小限で良い、リモートワークでグローバルな社会に役立てる創造的な仕事を行い、暮らしている地域で採れた日々の食材を活かしたグルメを楽しむ、地産地消で農業従事者を拡大し観光業サービス業へ人材をシフトする、会社の組織を超えて世界中の人とネットワークし情報知恵を交換し、住まう町のイベントに積極的に参加する事で地域を盛り上げる。

経済的なスケールは縮小するけれど心は豊かに人生を楽しむ生活へ…

そのような豊かさを求め生活文化創造の時代が加速度的に進んでいくとともにこのコロナ感染症の苦しい体験は僕たちのまわりに様々な変革を促進する可能性が大いにあると思います。

有事における危機管理、国家のあり方、リーダーの資質も今回の事で隠れていたものが私達の生活の身直な所で顕在化して見えてくるようになりました。

国家運営をどのような人物に預けるべきか、今までのように長いものに巻かれるほうが楽ちん、何事も変わらないほうが安泰で良いと思考停止し茹でカエルとなりかけていた人々も今回のこの非常時の現実を体験する中で目覚め始めています。

リモートワークが行われる中で経済活動とエネルギー消費の関係が身直に検証される機会となり空気も水も川も地球もきれいになった、それはそれでサスティナブルな社会の実現、美しい暮らしを実現できるワーキングモデルとして普及していっても良いのではないかと気付く事のできた結果でもあったように思います。

2020-05-08 ©Ichiro Haba
シンプルに美しく暮らす