デザインマネジメント講座

デザインマネジメント講座 33

「DESIGN THINKINGセミナー後 4」

投資には実際のお金という投資と時間という投資があります。イデアでは時間もお金に置き換えて常に管理できるようにしています。具体的には時間当たりという見方をしています。わかりやすく言えば時間給はいくらかってことです。

例えばコンビニエンスストアーの店員さんは時間給950円ぐらいですよね。イデアのスタッフの時間給は一人頭平均で¥8.000-という設定をさせてもらっています。コンビニの店員さんの時給との違いはその¥8.000-は時間当たり自分たちが目標としている粗利益になります、それは個人個人のサラリーという事ではありません。その粗利益は個人のサラリーや家賃光熱費、税金や会社の利益等のすべてが含まれていてそれで家計をまかなう為に必要な収入という事になります。

例えばある製品のコンセプトを作るのにリサーチやクリエイティブで今まで100時間をかけて取り組んできたとします。時間当たりで見れば ¥8.0000—×100h=80万円の投資をしてきたという事になりますね。これは金型投資のような実際眼に見えて出て行くお金ではありませんがこのような投資が日常どんどん積上ってきます。それらも管理できていなければ採算を経営的にバランスさせる事は厳密的に出来ません。一つの企画やデザイン、開発に投資する時間も管理し採算を見る事が必要になります。

大学の研究室のように採算を度外視して長い年月をかけて投資を行うアプローチとは全く我々の投資は異なります。利益を生む為の投資となるのでその採算性を常に管理する必要があります。その指標は/開発費時間当たり投資額/金型投資/販売価格/粗利益/販売数量/広告投資/物流費/倉庫保管料/為替、それらを個当りで全て損益分岐点のシュミレーションを行い商品化の判断や販売計画の策定を進めていきます。

その判断材料となるイデアで日常管理しているシュミレーションプログラムはイデア固有のものであり今まで長い年月をかけて洗練させてきた知的財産ですのでここでは申し訳ありませんが公開できません。必要でしたら個別にコンサルティングさせていただきますのでお声掛けください。

2018-03-20 ©Ichiro Haba
シンプルに美しく暮らす