デザインマネジメント講座

デザインマネジメント講座 46

「直感によって生み出されるビジョン」

前回はリベラルアーツという言葉が流行しているその背景とその視点によってもたらされる未来のビジョンを解説させていただきました。其れこそ、その事をシンプルに捉えるなら技術の革新は何の為に誰のためにあるの?という素朴な疑問にたどり着く。

哲学・歴史・音楽・絵画・文学・言語学・宗教・生物学・文化人類学・経済学それらの人間本来の教養そして正しいものの見方考え方という見識があって始めて第4次産業革命 AI ・ICT・ IoT等の技術革新は新しい生活の仕方、豊かさで人類に地球生命に貢献できるコンセプトです。

逆に言えばそのリベラルアーツと言う教養の上に立たない限りAI もIoTもICTなる技術革新も人類社会の進化発展に何の価値も創造する事は出来ないという事なのです。当たり前と言えば本当に当たり前の事です。

そもそも何の為のテクノロジーなのと考えれば誰にでもわかる事ですよね。人類社会の進化進歩発展の為のテクノロジーであるべきで、ほんの一握りの人たちの為の金集め、金儲けの道具であるならそのような革新など人類の進化の為には取り立てて必要のない事かもしれない訳ですよね。その「そもそも」こそ最近盛んに問われる本質を見るという視点の重要性の背景です。そうジョブスはその事を直感的と表現していますが、まさにそれは人間というものの本質と向き合うという感覚であるのです。

人間の本質というものは真・善・美という美しい魂の側面と108つの煩悩を併せ持っている、それらが織りなす心と肉体の欲求の姿カタチを直感的に捉まえる事が出来れば素晴らしいビジョンを生み出す事ができる。人間の本質その真我は真善美を奏でているけれども、その真我からより外に向かう所にある肉体に近い感覚中枢では利己的な欲求が渦巻く、その清濁を合わせ飲むビジョンが直感的と表現できる世界になる。さらに考えを進めていきたい・・・

2018-05-11 ©Ichiro Haba
シンプルに美しく暮らす