デザインマネジメント講座

デザインマネジメント講座 48

「企画推論の技術、帰納と演繹」

45、46講座前回のリベラルアーツやフューチャーデザイン、これからのソーシャルデザイン的視点情報から、今回は打って変わっておかたい話ですがデザインマネージメントの基本的なノウハウ、帰納と演繹をご紹介します。

複数の事実、統計的な結果、調査や観察した結果から一般的、普遍的と思える規則や法則すなわちパターン認識を行うことでここに事実が存在し目標が描かれるという推論的思考法を帰納と言います。

一方演繹は誰もがよく知る一般的・普遍的な事実を前提としてそこから論理を展開し結論に導く方法です。こういう前提があるからにして結果は当然こうなるのであるという思考法です。

僕たちは企画や計画、デザインにアプローチするときリサーチや観察からスタートするこの帰納法的アプローチと普遍的な事実を前提としてその前提をさらに洗練させていくという演繹的なアプローチを使い分けたり同時進行をさせたりしながら新製品の開発やマーケティングの成功率を高める仕組みの組み立てを行います。さらに説明しますとそれは今目の前にある問題課題を解決する事によって今はさらに進化し向上し将来目標とする状況を実現していけるという演繹的なアプローチ。また一方では状況を調査し観察したりする中で目標とするゴールを推論で導く出しその目標に向けて課題を抽出しそれをクリアーしていく事でサクセスを実現するという帰納的な方法です。

目の前にある今を良くしていくと目標とする将来を手にする事が出来るという演繹と将来の目標を調査観察から先ずは描いてそこに行く為の道のりを計画して進むという帰納を両輪で仕組みを動かす事で商品開発成功の確率を相乗的に検証しながら高めていく事が出来るようになります。

2018-05-18 ©Ichiro Haba
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