デザインマネジメント講座

デザインマネジメント講座 59

「未来をデザインするコンセプト 7」

住まい方の未来を考える・・魂再生の空間

地方創世の立役者の一人、古民家再生の第一人者アレックス・カーさん。

コンクリートの田舎に誰が帰りたいの?とメッセージし全国の古民家を発掘リメイクし事業に乗せる。長崎の小値賀島では8棟の古民家再生宿泊施設を事業化させた。

そこには私たち日本人のみならずヨーロッパからも多くのお客さまが訪れる。ヨーロッパからのお客さんが訪れる動機はよくわかる、日本の文化の原点に触れる、日本を理解する、日本の伝統を最も感じとれる場所、ヨーロッパから日本を訪れる方々は観光というよりは日本文化を知りたいという知的欲求を持って来訪される方がほとんど。

その日本文化の原点とはイデアコのコンセプトの軸でもありますが山川草木悉皆成仏という宗教観、里山の原風景にあります。

日本人の私たちが気付かなかった日本文化の原点をアレックス・カーさんの手によってプロデュースされた施設で体験できる、その事が日本人の私たちにも人気を呼んでいるのだと思います。そこは人が人として生きている事を力強く感じさせてくれる魂の再生場となっているのだと思います。

私たちは時間に追われ生活していますが、そこでは時間の流れをしっかり感じ取る事ができ、禅で言う所の三昧を味わう事が出来る魂の再生場として存在しています。

魂の再生とはなんなのか?そんなものが必要なのか?という疑問もあります。

魂それは肉体的な生理欲求の心の表層部分ではない奥底に存在するものが魂ですが、そこに惹かれるそこへ出向くという行動は心の奥底が私たちに要求しているものがあると言う事になります。それ故それを感じさせてくれるものを希求するような自分たちがあるのだと思います。

それについては奥深い洞察を必要とするのでこれからじっくりと機会を見てレポートしていきたいと思います。

2018-07-06 ©Ichiro Haba
シンプルに美しく暮らす